根本にあるものとF.V.K。
HM STING 07 8th, 2010
齢三十を数える頃になると、面と向かって“怒られる”ことはごく少なくなる。その反動なのか何なのか分からないが、“好んで怒られに行く”そんな会合が【ヒロシ会】。ハードコアバンド時代の先輩方が主催するその不定期会合に旧友であるモロハシ君と共に、勇んで怒られに行って来た。何年経とうがこれは不変に恐ろしい会合であるのだが、何だか妙に心地良い。人間は時たまに不条理であろうが何であろうが、ただ怒られることを望んでいるものなのかもしれない。そんなことはないか――(笑)
当時を懐かしみつつ、渡された一枚のLPレコード。旧友よりデータ化を頼まれて預かって来たのだが、これがまた何とも心震える一枚。MCR CompanyよりリリースされたV/A【革命 2】。盤面に刻まれた衝動のサウンドは、ハードコアのハの字も理解していない中学生にも強烈な印象を埋め込んだ一枚であった。
テーブルで針を落とすと、まるで当時と変わらない燃えたぎるような熱いものが胸を込み上げて来るのが良く分かった。F.V.KことFearless Vampire Killers。嗚呼、恐ろしく格好良い―― これだ。かつて私たちを熱く衝動させたのはこれだった。年甲斐も無く、思わず突き上げた拳がIdoraまで来るともう昇天。Idora、最高(涙)あまりにも感情的になり過ぎて、思わずレコード棚より取り出したのはV/A【Louder Than God】のソノシート。Mink Oilで溺死。聴き終り、もはや感無量になる。Japaneseハードコアに転換期をもたらした90年代前期に台頭した当時の新世代バンドは、正しく革命的だったのだと改めて振り返る。
相も変わらず頭の上がらない先輩方に怒られつつも、皆一様に晴れやかに当時を振り返る。とうに人生の転換期を超えた面々ではあるが、遺した想いや感情は変わらない。大それた革命ではなかったにしろ、それでも何かを起こそうと奮起した人間の根本は何時までも変わらないのではないかと、怒られながら感慨深く感じております。
(笑)



